野草
九十九里町庭で草取りをしているときに、小さな紫の花を見つけて、テーブルに飾ろうと思った。グラスに入れるほどの量はなかったので、川のそばに生えているクローバーも摘みに行った。そしてしゃがんでクローバーを摘んでいるとき、気がついたらハリルが後ろに立って見ていた。手伝ってくれるというので、頼むことにした。
誰でも子どもの頃に白いクローバーの花を摘んだことがあるだろう。かなり久しぶりにクローバーに触れて、その独特の香りを思い出した。クローバーの花は独特な香りがあるけれど、大人になったどれだけの人がそれを覚えているだろうか。
家に飾るために、若い花だけを集めようと思っていたのに、ハリルはほとんど枯れているものや、持ち帰ったらしぼみそうなものも全部摘んでいた。まだまだ修行が足りないな。