ハマグリの件
九十九里町最近、九十九里の沖合で養殖しているハマグリが、砂浜に大量に打ち上げられているというニュースが各社で報道された。わたし自身は、ハマグリがいつもより多めに浜に落ちていることはウォーキング中に気づいていたのだが(普段はまず落ちていない)、これが珍しい現象だとは分からなかった。秋にはこんなこともあるのかな? くらいに思っていたのだから。
ちなみに、わたしたちが歩いている砂浜は報道された地域からだいぶ離れているようで、写真にあるような光景は見られなかったものの、その影響でいつもより多く落ちていたのだと思う。そして、報道にあるとおり、一般人はこのハマグリを採取してはいけないことになっている。でも拾ってしまった。断っておくと、近くの砂浜では漁師さんたちがハマグリを集めている様子はなく、このまま放っておいても貝たちは死んでしまうという状況があるからだ。そしてなにより、ウォーキングしていて目の前に生きた貝がポツポツと落ちていたら、拾うじゃないか?
わたしはレインウェアを着て散歩中だったので、貝を拾っては次々とポケットに入れていた。しかし予想外の量に、ポケットはすぐにいっぱいになり、どうにも入りきらない状況になった。そこでわたしはすべて取り出して砂浜に置き、小さいものは諦めて、大きいものから入れ直した。そしてウォーキングを続けたのだが、途中で捨てられていた容器を拾い、そこに先ほど捨てた小さい貝も入れてほとんどすべてを持ち帰ってきた。
常々、自分はそれほど欲張りではないと思っていたし、人にもそんな風に言ったかもしれない。ところがどうだ? 両ポケットはパンパン、容器を手にして、ウェアも顔も泥にまみれて帰ってきたのだから。欲張りコンテストなるものがあったとしたら、上位入賞まちがいなし。