柚子茶

九十九里町
01 /26 2021
もう旬は過ぎていると思ったけれど、柚子茶を作ってみた。YouTubeで、よもぎを摘んでよもぎ餅を作る動画を見ていたら、旬の香り高い食材を手に入れて料理するのはいいなあと思い、慌てて柚子を注文した。柚子茶は韓国の伝統だそうで、韓国ではユジャチャと言うらしい。日本も各地で柚子がなるようだけれど、今回は高知県の柚子を頼んでみた。
果実をよく洗って乾かし、皮と実に分ける。実は種を取り出してザク切り、皮は細い千切りにする。果汁を失わないよう、種を取り出す作業はボウルの上でやるべし。材料の下ごしらえができたら、煮沸消毒した瓶にはちみつ(または砂糖)を交互に重ねて、瓶を密閉して作業は終わり。はちみつ漬けはすぐにでも食べられるけれど、今回はできるだけ熟成させてみようと思っている。
ひと瓶ははちみつ、もうひと瓶は氷砂糖で漬けた。柚子は、種も化粧水を作るなどいろいろな使い方があるそうだ。小さな瓶に種と水を入れたかんたんなものを冷蔵庫に入れてみたものの、残り10個分の種をどうするか迷っている。
となりに置いてある多肉植物は、トイレに飾ってあったのに、気がついたらひょろひょろと細い枝が伸びかけていた。日当たりが悪いと日光を求めて枝がひょろっと伸びてしまうのだそうだ。かわいそうなので、トイレ住まいはやめさせてやり、南向きの窓辺に置いている。窓辺も朝晩の寒暖差が激しいと植物がストレスを感じるそうで、世話もなかなか大変だ。

牛骨

九十九里町
01 /23 2021
以前からハリルが牛の骨を買いたいと言っていた。牛の骨でスープを取ると、カルシウムやその他の酵素が摂れるのだそうだが、牛の骨などそうそう買えるものではない。肉屋を見つけるのは至難の技だし、鶏肉ですら、骨をつけて売っているスーパーがあればめずらしいくらいだ。肉を取った後の骨は、日本ではいったいどこへ流通しているんだろうか。
豚の骨は、中国系の店で売っているのを見たことがあるのだが、先日友人が韓国食品の店を教えてくれた。ネットショップでも買えて、冷凍の牛骨約1キロ=336円。とてもリーズナブルな値段だが、送料に1,100円かかるので、5キロ注文して牛骨は1キロ=556円で手に入る計算だ(?)。
写真が1キロ分。ハリルはこれを大きな鍋で野菜のくずと一緒に丸一日煮込んでスープをとった。白っぽく濁ったスープで、上澄みの脂は思ったより取れなかった。このスープを使ってできた最初の料理は、イランのディジーだった。
味の説明はうまくできないけれど、いつもの羊肉のスープとは違うまろやかさがあると、わたしは思った。できたスープは小分けにして冷凍したので、これからハリルがいろんな料理に使ってくれるはずだ。
さて、わたしの趣味のパンは、水分を増やしたレシピで中身をもっとふわっともっちりさせる修行中だが、表面には初めて小麦模様を描いてみた。模様自体はカミソリで線を入れるだけなので簡単なのだが、焼く前の生地がどのくらい発酵しているのか、つまりクープを入れたらどのくらい膨らむのかを分かっていないといけない。それは生地を見たり触ったり時間を計算したりして推測し、さらにカミソリを入れた瞬間にも感じてクープの深さを調節しないといけないので、毎回同じにはならない。
ケーキはその点、材料の分量と火加減をまちがえなければうまくできるはずなのに、それでも集中力を欠いてときどき失敗する。今回のパンプキンケーキは、だいじょうぶだった。ケーキもパンも、ちょっと失敗もしながら焼いているけど、きれいなものだけブログに載せている。

プルニ

九十九里町
01 /19 2021
砂漠では新鮮な牛乳がいつもそばにあったので、プルニというデザートをよく作っていた。小さなグラスに入れて冷やして、夏の暑い日にハリルやこどもたちに出して、自分が一番よろこんでいたものだ。あの日々がなつかしい。
最近、イランで書いていたブログを本にまとめようと思い、作業を始めた。今はまだ読み返して整理し、何を本として残したいのかを明確にする段階だけれど、これは楽しいようで、非常につらい作業でもある。つらいのは、封印していた動物たちへの思い(人間ではないのか?)や、過去の自分たちの失敗を直視することになるからだ。楽しいのは、新鮮な食材を使って次々と料理が出てくるところかな。そのせいで、プル二を作る気になったことは確かだった。
今回はうっかり普段飲んでいる牛乳で作ったけれど、風味のある低温殺菌牛乳で作るといいと思う。

プルニの作り方:
鍋に牛乳 500ml、水 270ml、上新粉 50gを入れて中火にかける。混ぜながらとろっとするまで13〜14分くらい加熱し、最後に砂糖 50gを入れて溶かし、合計15分くらいで火を止める。その後ローズウォーター大さじ1弱を入れて、器に注いだら冷まして、冷蔵庫で冷やす。
パンも少しずつ、次の段階に進めた。今回は、ライ麦粉を50%まで増やして、水分も20%ほど増やした。重い上にベタベタで扱いにくい生地になるのだが、中身は少しだけ気泡が大きくなり、ふわっとする。なんとか焼き上げることができた。
パン作りは「数字のとおりにはいかなくて、まちがったところを常に補いながらおいしいパンを焼いていく」のだそうだ。友人のその言葉を胸に、焦らずていねいにやったのがよかっと思う。

いもりんご

九十九里町
01 /14 2021
なんとなくお腹がすっきりしないので、食べ足りていないのではないかと思い、いもりんごを作った。いもりんごは冬に母親が作ってくれたおやつで、さつまいも、りんご、干しぶどうを煮た料理だ。食物繊維が豊富だと信じて食べるようにしているのだが、それ以前にとてもおいしいので好きなおやつである。わたしはバターとシナモン、砂糖10%を入れて作っている。
さつまいもとりんごを適当な大きさに切って、鍋の底に焦げない程度に少量の水を入れて煮る。ほかの材料も最初から全部入れてしまって問題ない。
この前はさつまいも、パイナップルの缶詰、砂糖だけで同じものを作ってみたら、それも十分おいしかった。レシピを検索していたら、パイナップルの缶詰を使ったさつまいものきんとんというのがあった。それも無限に食べられそうでこわい。

ウーンラシュ

九十九里町
01 /13 2021
ハリルが体調を崩したので、好物のウーンラシュを作ってみた。
ウーンラシュは、ゆっくり言うと「ウーンリーアシュ」となる、トルクメン語で小麦粉を使ったスープという意味の料理である。羊肉とにんにく・たまねぎを揚げて、スパイスをし、トマトと豆と水を加えてじっくり煮込む。そこに手打ち麺を入れてさらに15分くらい煮込む。中国の刀削麺とか、日本の煮込みうどんのようなテクスチャーである。
材料は、上のものに加えてトマトペーストと生のトマト1個を使った。材料を加熱して、水を加えたところが下のとおり。かなり赤いスープになる。肉を煮込むあいだに麺を打っておく。小麦粉と水を2:1の割合で10分くらい練って少し寝かせ、細く切り込む。スープに入れて麺に火が通るまで煮込んだら、できあがり。
にんにく、たまねぎ、塩とスパイスを揚げたものを添えて食べる。また麺はそれほど量を入れないためか、パンも必ず添えて食べるものだ。

しかし肝心の味は、ハリルによると「味がない」とのこと。信じられない。コロナに感染したんじゃないのか? と思ったが、胃腸の調子が悪いのでコロナではないだろう。羊肉ではなく牛肉を使ったので、なじみの羊の風味がしなかったのかもしれない。いずれにしてもがっかりな結末。

2021

九十九里町
01 /11 2021
新年が来たけれども、これからを想像して思い浮かぶのはもちろん、パンデミックのことだ。日本はいよいよここから、感染拡大が深刻化するだろう、さらに気をつけなければならないという思いが、わたしの中でも強くなっている。
年末に四日だけあった連休は、掃除をしてパンを焼いたら終わってしまった。掃除はめずらしいところではクロゼットを全部出して整理したり、玄関のたたきを磨いたりした。しめ縄も買ってきて玄関扉につけたのだが、ガムテープを貼っただけなのでうまくいかず、結局元旦には取り外してしまった。来年またうまいことぶら下げようと思っているのだが、よく考えたらしめ縄は使い回ししないのだろうか? きっとわたしはもう一度使うと思うが。
上は、全粒粉のパン。このレシピは何度も焼いて、造形的にも問題ないくらいマスターしてきたので、いつもアドバイスをくれる友人が、次はクルミを入れてみろと言う。
底が少し爆発しかけた

よく知らずにパンを焼いているときは(といってもそれはほんの二ヶ月くらい前までの話なのだが)、どうしてパンの側面が爆発するのか分からずにいた。今は、小麦粉が水とどう反応するとか、イーストを混ぜた生地がどういう条件で発酵するかなど、少しずつ知識が増え、またテクニックも少し増えたので、生地に起きている状況を分析する術ができてきた。よく分かったことは、上達するためには自分で何度も焼いてみて、生地の状態を理解する感覚を磨く必要があるということだ。
突然降って湧いたパンを焼くことへの興味だが、まだ当分続きそう。材料も道具も配達してもらえてありがたく、まったく夢のような生活だ。