休みの日に歯医者に行って帰る途中、車の調子がおかしくなり、異常な音とともに走行がガタガタしてきました。タイヤのパンクでした。
自動車のタイヤがパンクしたのは初めてです。思えば、実家にいた頃は1〜2ヶ月に一度、タイヤの空気圧を確認していましたが、引越をしてからは一度もしていなかったのです。もう二年近くになりますから、相当なもの。急停車した道端から、とりあえずガタガタとそばのコインランドリーの駐車場へ移しました。
しかしそこからどうしたものか。わたしはタイヤがパンクした場合、どう修理するかはもちろん、人を呼ぶべきなのか保険会社に電話するべきなのか、対処法を知らなかったのでした。ただ、隣にハリルがいます。ハリルはすぐに平たくなっていた後輪を調べ、穴を見つけました。丸い穴ではなく、長めの亀裂のようなものでしたが、トランクを開けるとスペアタイヤは入っていません。軽自動車ですから。でもいくつかの道具は常備されています。わたしにはジャッキとスパナしか目に入りませんでしたが、ハリルはすぐにポンプのようなものを取り出して、車から電気を取ってタイヤに空気を入れ始めました。タイヤに空いている大きな穴には、不織布マスクが入っていたビニール袋を破って、詰め込んでいました。他に道具がないので、車の鍵を使ってぐいぐい押し込んでいます。とりあえず応急処置は済んだようなので、また空気が抜けないうちにどこかへ運ぶしかありません。
さて、どこへ運ぶんでしょう? ハリルがさっさと作業している間、わたしはなんと「タイヤ パンク 修理」などとググっていただけなのです。なんなら父にも電話しましたが、出ませんでした。とりあえずガソリンスタンドやイエローハットでやってくれそうだということは分かったので、店の位置を検索して、一番近いところに行くことにしました。
最初のスタンドは、閉まっていました。次にホンダのディーラーがありましたが、なんとなく違う気がしてスルー。次にイエローハットに着いたら、一時間待つというのでハリルがキャンセル。ハリルはタイヤの修理に一時間も待てるか! と言い、タイヤを一つ買えば自分がはめるなどと言っています。ほとんど喧嘩寸前でしたが、ハリルがはめる案はわたしが却下し、次に近いガソリンスタンドへ駆け込みました。そうしたらそこではタイヤの修理はしないとのこと、最後に着いたのがオートバックスです。
オートバックスでは、その後輪がもう修理不可能だと分かったので、他も合わせて四つとも交換することにしました。この車は、父が五年以上前に買ってから一度もタイヤ交換していないはずでした。タイヤを選ぶ際、メカニックの人には、ついているものと同じグレードだと割引込みで40,000円(三年くらいもつ)、グレードは劣って二年くらいもつのは26,600円と言いました。ハリルと相談し、4万円の方を選びましたが、その後父からも電話がかかってきて、高めだけどブリヂストンだし相場でしょう、などというコメントでした。分かったような分からないような基準ですが、わたしは軽自動車で往復100kmくらいの実家をよく行き来するし、たまに高速も乗らざるを得ない場合があるので、スタンダード以上のものがいいかと思いました。実はその前日に、一日中慌てて移動していて、なんかハンドリングがおかしいと気付いていながらもチェックしないまま高速道路を飛ばしていたのです。そこで破裂しなかったのが不幸中の幸いでした。
歯医者は定期のチェックで、二人ともクリーニングをしてもらい、治療はしなくてよいとのことで気持ちよく出てきたのですが、タイヤのパンク・交換というハプニングが起こりました。歯医者だけのつもりだったので薄着していて、ハリルのインナーダウンを借りなかったら風邪をひいていたところでした。次から次へとなんらかのハプニングがあって、落ち着くということがないなあと思いながら、日頃のメンテはタイヤにまで目をかけないといけないということを肝に銘じました。次は、ワイパーのゴムを交換し、ウォッシャー液を足そうと思います。