酒種酵母のパン

九十九里町
02 /26 2022
米麹から、パン用の酵母(酒種酵母)を起こしました。今回は2回目なので、落ち着いて手順通りに進めることができました。知らないことをするときは、無用な心配をして失敗しがちですが、逆も然りですね。
酒種酵母は、日本の伝統的なサワードウです。生米、水、米麹、ご飯を混ぜて発酵させ、5日かけて安定した酒種酵母を作ります。
このドロドロとしたものが、作った種酵母の原液です。これをイーストにして水、小麦粉、塩を混ぜてパン生地を作ります。わたしはどのイーストを使っても大体まるい大きなカンパーニュを作るのですが、今回は水の量が多すぎて成形できないほどゆるい生地になってしまったので、パウンドケーキの型に放り込んで焼きました。
細かい気泡ができています

酒種酵母の原液は冷蔵庫で2〜4週間もつそうなので、少なくなったら水、米麹、ごはんを足して発酵させて増やします。
天然酵母をキープする他の方法もあります。
酵母の原液に同量の小麦粉を混ぜて発酵させ、さらに小麦粉と水を同比率で混ぜて発酵させたものは「中種」と呼ばれていて、原液よりも安定したイーストになるので、この状態にして使う人も多いようです。わたしもこれまでレーズン、小麦粉、米麹から起こした酵母は、小麦粉を混ぜて発酵させた状態でキープしていました。
酒種酵母の中種(全粒粉で作りました)

パンを焼くときは、これに水、小麦粉、塩を混ぜて生地を作ります。何度も何度も同じパンを焼いて、捏ねる時間や方法、発酵具合の見極め、焼く温度と時間などを感覚で掴んでいきます。もう一年以上焼き続けていますが、季節や材料が変わるとほとんどの要素に影響するので、完璧に仕上げようと思ってもなかなかそうはいきません。でも逆に、大失敗することもないのです。食べられないようなパンを焼いたことはほぼないと思います。造形的に完璧じゃないものはしばしばできあがりますが、家で食べる分には問題ありません。お店なら、「売りものにならない」ということだと思います。
売りものにならないやつ
底から爆発

これは生地がきちっと閉じていなかった(わたしがやりがち)か、発酵時間が足りなかったかのどちらかだと思います。

ロックペインティング

九十九里町
02 /21 2022
先日、文鎮の写真を載せたあと、ふと思ってその石をくれた友人のJanにメッセージを送ってみました。石の写真も見せたのですが、彼女はきっと覚えてないだろうと思っていました。でも、予想外の答えが返ってきたのです。
「信じられない! それはわたしのおばあちゃんが塗ったんだよ」
わたしもびっくりしました。彼女もおばあさんが塗った石をまだいくつも持っているそうです。わたしはJanのおばあさんについての記憶はないのですが、近所のなかよしだったので、お母さん、お父さん、お姉さん、みんなのことを覚えています。この石は、このまま死ぬまで持っておこうと思いました。天国のおばあさん、「意味不明な雑貨」と言ってしまってすみません〜
石の裏に書いてあったイニシャルは、おばあさんの名前、Joan Pryor でした。六月にペイントしたんでしょうね。
Janの息子さんの一人が日本語を勉強しているというので、近い将来、彼にもJanにも日本で会えるといいなあと希望が出てきました。
ところで来月から、海外からの帰国者はホテルでの隔離がなくなるそうです。(これは未確認情報なので一旦取り消させてください。詳細はコメント欄にて。2/23 10:00)両親が帰ってくるようなのですが、今月中だと成田でホテルに三日間隔離されますが、3月からはそれがなくなると言っていました。わたしは3回目のワクチン接種券すら受け取っていないし、ハリルだって接種は4月以降です。国内の3回目のワクチン接種も十分でないのに、水際対策は緩める? まったく筋が通っていません。政府のいい加減な対策に腹が立ちます。

ジョコビッチのインタビューを見て

九十九里町
02 /19 2022
いつかの記事の続きです。
オーストラリアから国外退去を命じられて全豪オープンに出場できなかったジョコビッチが先日、BBCのインタビューでその件について初めて釈明していました。

ワクチンは打たない主義のジョコビッチがオーストラリアに向かったのは、medical exemption(医学的な免除?)の可能性があったため、それを申請し、二つの医療パネルから承認も受けていたからだと本人は言っていました。検体の提出や、PCR検査も行ったそうです。そうでなければ、オーストラリアには行かない覚悟もできていたということでした。
批判の対象となった「コロナに感染していたのにイベントにノーマスクで出席した」については、当日PCRテストの陽性結果を知らされていなかったと言っていました。そして起きたことの結果については後悔しているとも言っていました。
もう一つの「入国書類にて虚偽の申請をした」については、スタッフの一人による人為的なミスだったとのことで、それは認めていました。しかし結果的に国外退去となった理由は、彼の入国を認めたら、特に若い人たちにアンチワクチン主義の影響をもたらすからという判断を裁判所が下したからで、虚偽の報告は国外退去の理由ではなかったとも言っていました。
そして一貫してジョコビッチが主張していたことは、世界中のコロナ対策を支持しているし、自分はいつもルールに従って行動してきたということでした。騒動のあいだ、自分のワクチンに対する考え方を聞いてくれた人は一人もおらず、その結果、自分が同意していないものに基づいてまちがった結論が導かれていたと言っていました。
自分の体の中に取り入れるものについては自分で判断する、ワクチン接種に反対したことはない、アンチワクチン運動に参加したことはない。これらは彼の行動原則だそうです。ワクチン接種のルールを尊重している、ワクチン反対の主張をする人々の意見も尊重する、同じように自分の行動原則も(理解できないとしても)尊重をしてほしい、そう訴えていました。
そして、今後のワクチン接種については、現時点ではするつもりがなく、自分の体について判断をするための指針は、テニスのタイトルやその他のことよりも大事であるとはっきり述べていました。つまりは、そのために今後のグランドスラムを諦めることも承知だと。

一連のインタビューを聞いて、わたしは感心したの一言です。発言の内容は一貫性があるし、英語が上手だし、態度は謙虚。このインタビューが彼を印象づけるために大事なものだったからだとしても、ここから見えたのは、騒動の最中・直後にメディアが彼に向けていた批判とはかなり異なるものだと思いました。ジョコビッチと対面で話すことはできないにしても、メディアで発言する人は、このインタビューをよくよく聞いてから彼に対する意見を述べたらいいと思います。彼はいくつもミスを犯したと思いますが、あれほどの批判を受けるほどのことではないし、人間として思慮深さをもって行動している、それは確かでしょう。

初めてラケットを持った4歳のときと同じ情熱で、今でもテニスをしている。ジョコビッチがそう話したとき、自然と「自分の中の夢を抱いた少年はいなくなった」と話したメドベデフを思い出しました。対照的でありながら、子どもの頃からの思いをトップに立った今でも持ち続けている点では同じです。羽生結弦も9歳のときと同じフォームで、9歳の自分と一緒に4Aを飛んだと言っていました。トップアスリートの偉大さと彼らが胸に秘める思いに静かな感動を覚えています。


わたしは動画を見たのですが、BBCが訴えたということで、今日はもうその動画は削除されていました。彼の表情やジェスチャーも、説得力の一つだったので非常に残念。
メドベドフとのエピソードもありました。

誕生祝い(これでおしまい)

九十九里町
02 /18 2022
誕生日から二週間ほど経ちましたが、プレゼントをもう二つほど買い足して、ようやく自分へのお祝いに一区切りつけました。
一つは、花瓶です。紙でできたベースですが、中にアルミの筒が入っていて、水を入れるときはそれだけを取り出して扱うことができます。これはフィリピンの女性デザイナーの作品で、本のように紙を綴じて、外側を広げることで花瓶が形づくられています。じつは若いときに、このシリーズの花瓶を母にプレゼントしたことがあったので、それを思い出して自分用にひとつ買ったのでした。自分の部屋に置いて、香りのいい花を絶やさないように(目標)したいと思います。
もう一つは、CDコンポです。ビクターのウッドコーンスピーカー(木材を使ったスピーカーで、音がいいと言われています)。わたしは見た目重視の人間なので、スピーカー一体型のコンパクトな形を選びました。
なぜCDプレイヤーを買おうと思ったかというと、人生の後半に、もっと耳を使う暮らしをしてもいいなと思ったのです。子どもの頃や若い頃は音楽を聴く習慣がありましたが、いつのまにかしなくなっていました。度重なる引越のたびに、たくさん持っていたCDもすべて処分してありました。
そこでいそいそと電気屋さんに出かけたのですが、買おうと思っていた5,000円のCDラジオより10,000円の方が音がいい、それより1,7000円のコンポの方が音がいい、あれ? 値段が上がるほど音がいい? といった感じでこれにたどり着いてしまいました。60,000円くらいのものです。もちろんこの上のグレードもキリがなくありますが、そちらの列は見ないようにして心を決めたという。
あとは音源を少しずつ手に入れるのが楽しみになると思います。今は、CD 1枚買うよりも安い値段でサブスクがありますが、わたしは自分が聞きたい音楽を一つずつプレイヤーに入れて聞くようにしたいと思っています(ある種の昭和回帰)。CDも、今は中古で驚くような安価で取引されるようになっていますから、それを探し出すのもおもしろそうです。おすすめの音楽があったら、ぜひ教えてください。
ちなみに、ハイレゾ音源も聴くことができる製品なので、いい音源に巡り合えるといいなと思っています。

ダーニング

九十九里町
02 /14 2022
ハリルの五つ指靴下に穴が開いてしまったので、繕ってみました。針と糸で穴を直す方法があるのは知っていましたが、実際やってみたら、その作業は思っていたほど複雑ではありませんでした。糸で縦糸を縫い並べて、横糸を互い違いに通していくと、それが布状のパッチになるという感じです。
コットンの靴下ですが、太めのポリエステルの糸で繕いました。しかしこの場所に穴が空くということは、サイズが合っていないか、ハリルの履き方がおかしいのだと思います。同じ靴下があと二足あって、どちらも同じ場所に穴が空いているのです。けっこう細かい仕事なので、ひと組直したらもう次は続けてやりたくありませんでした。
縫う際には、ダーニングマッシュルームという専用の道具を使うようですが、わたしは持っていた文鎮を使いました。
これ、8歳くらいのときに、友達にもらったものです。よく今、手元にあると思います。昔はこういう意味不明な雑貨がけっこうあったし、プレゼントしたりされたりしていました。今はミニマリズムや断捨離が流行っているので、意味不明な雑貨をあげたりすると困る人が多いかもしれません。裏面には “June J. P.” と手書きでサインが入っています。Juneは名前なのか、作った月なのか? ちなみにこれをくれた友達の名前は Jan です。彼女は一月生まれです。

花と猫

九十九里町
02 /13 2022
フリージアの花が次々と開いて、春らしくなってきました。でも気温が低いし、せっかくの週末も雨が降り、家の中で… 何もしていません。
夜は早くベッドに入って、アーラジャを脇に抱えて寝ています。わたしの脇の下でまるくなったり、たまに伸びをして顔に手を当ててきたりするので、自分の赤ちゃんのように愛おしいです。
しかし午前中、雨の降る中出かけて行ったと思ったら、彼女は思わぬことをしていました。朝のうちに縁側にアークジャ(野良)用の餌を用意しておいたのですが、そのお皿の中に、狩ってきたスズメを置いていました。スズメは息絶えていましたが、それを舐めたりしながらも、アークジャ用のドライフードとウェットフードを食べていました。これには一体どんな意味があるのか? その光景を見つめながらしばし考えてみましたが、さっぱり分かりません。アーラジャは何を考えているんでしょう? それとも深い意味はなく、獲物を飼い主に見せるためにお皿に置いてみたけど、餌があったから食べただけなのか。
お前なに考えてる〜

世界一小さいチョコレート工場

九十九里町
02 /08 2022
となりの市の国道沿いに、「たぶん世界で一番小さいチョコレート工場」という店があります。お菓子の製造工場に敷設した店舗で、割れてしまったり、出荷できない製品をこの店舗で売っているようです。
通りかかって気になっていたのですが、先日実家からの帰路に寄ってみました。行きがけ、日曜日に立ち寄ったら、混雑している上にレジに大行列ができていたのでやめたのですが、平日午後は比較的空いていました。商品の数はそれほど多くないですが、お得感のある(?)価格設定です。ハリルはこういうのが大好きなのでたくさん買おうとしていましたが、たくさん買ったらお得じゃないとわたしは思いましたよ。
バターピーは50円。全部で1,630円

砂糖の入っていないカカオも売っていました。チップ状になっていておもしろいと思い買いましたが、実際使うときは砂糖も入れるでしょうから、どんな利点があるのかよく分かりません。
でも、どれもおいしいです。遊び心があって楽しい会社だと思いました。
店舗ではホットチョコレートなども150円で飲めますが、予想どおり、ぬるくてあまいのでいまいちでした。ハリルが飲んだのを一口もらって正解〜
毎年摘みたいと思っているふきのとうですが、ちょうど生えている時期かと思いきや、今年はあまり芽が出ていない様子でした。次に実家に行くのは三週間くらい後になりそうなので、今年はこれきりかもしれません。
ふきみそをほんの少しだけ作って、お鍋のときに食べました

天ぷらにしてもおいしいのですが、ハリルが好まないこともあり、うちには揚げ物をする用意がありません。大量の油の扱いが困りものですよね。

お花でアロマ

九十九里町
02 /05 2022
フリージアが咲き始めて、これを買おうと思ったきっかけを思い出しました。「部屋に花を飾ってそのアロマでリラックスする」というのをアーユルヴェーダの本で読んだのでした。花の数が少なすぎて、ほんのり香る程度ですが、たしかにいい気分です。花を飾る習慣を身につけるのもいいですね。

ピザに使って残ったパイナップルがあったので、芋りんごを煮ました。秋から食べているこのおやつも、そろそろ旬は終わりでしょうか。
デーツとココアと使ったケーキも焼きました。デーツの甘みがおいしいです。最近はバターや砂糖が重く感じることがあるので、お菓子もごま油を使ったり量を減らしたりするようになりました。
一切れを二人で分けることすらあります

アーラジャ

九十九里町
02 /04 2022
昨日はまた鳥を襲って食べていたそうです。猫は、飼い主に見せる甘えん坊の顔と、外での顔を使い分けているのだとか。アーラジャも、外では残酷なキラー😱
二階に一つだけベランダがついている部屋があり、アーラジャは退屈するとそこから外に出ることを覚えました。
あんなところまで(屋根の端)
今のところ、屋根から飛び降りることはなく、しばらくすると窓から戻ってきます。
ベランダから見下ろすと、地上にはアークジャがいました。彼は最近、頬が異常に膨れ上がっていて元気がないです。野良なので、歯茎がやられているのだと思います。かわいそうですが、餌をやる以外どうすることもできず、心配するだけです。
さて、週に2回くらいはウォーキングをしようと心がけています。やり過ぎもよくないですが、うっかりすると一日中パソコンの前でじっとしてしまうので、「1〜1.5時間を週に2〜3回」を目安にしています。
最近拾った貝殻です。めずらしい二枚貝がありました。グリーンの石みたいなものはなんだか分からないのですが、波打ち際に落ちていました。漂白剤に浸けた後もグリーンは残っていたので、カビではないのかな?
ところでウォーキング中にご近所さんに会うと、「ご夫婦では(一緒にウォーキング)行かないんですか?」とよく聞かれるのですが、一組を除いては、ご本人たちもご夫婦で歩いているのを見たことがありません。おもしろいと思います。

テニス全豪オープン2022

九十九里町
02 /02 2022
わたしはテニスを見るのが好きなのですが、その話をできる人が周りにいないので、ここでその思いを吐露したいと思います。砂漠人とは何の関係もないことをお断りしておきます。

今回の全豪オープンは、ジョコビッチが参加できないことに始まり、決勝戦で敗れたメドベデフが感傷的な記者会見を行ったことで、わたしにとって特に印象的なものになりました。後味が悪いという意味で、です。ただし、優勝したナダルのプレイの凄さには、絶句するしかありませんでしたが。
ジョコビッチの件については、彼がコロナワクチンを打たない主義だということは知られていただろうに、なぜ主催する側や関係者は彼の入国云々に関する手続きに気を配っていなかったのだろうか。それともジョコビッチ個人が忠告を無視してきたのか。色々と疑問はありますが(ワイドショーも見ていないし)、優勝候補の選手が直前に出られなくなったという信じられない状況は、非常にがっかりすることでした。
一方、メドベデフというロシアの選手は、ビッグ4と言われた不動に強い選手たちを追い越していく可能性が高い若手選手の一人で、今回も決勝戦まで勝ち残りました。そしてナダルに惜しくも負けてしまったのですが、試合後の記者会見で、自分の中の夢見る少年の話を比喩にして、「大きな夢を抱いた少年はもういなくなった」「今後は自分と自分をサポートしてくれる人たちのためにテニスをする」「グランドスラムを逃したとしても、モスクワでハードコートの試合があればそちらを優先する」などと言ったのです。なぜそんなことを言うのか、それについては具体的には一つ二つの例を挙げていたので、全豪オープンのオーディエンスが彼にとって失礼な態度をとっていたからだということは明らかでした。また、ビッグ4を倒すよう若手選手は強くなるべきだと多くの人が言ってきていて、それを励みに自分もがんばってきたけれど、実際はビッグ4相手に試合をするときには自分は大きなブーイングを受けていた、とも訴えていました。
彼の言っていることは本当にそうだったろうと思うし、比喩を使いながらもストレートに自分の気持ちを表現した会見内容に、悲しく思った人は多かったと思います。こんなことを有望な選手に言わせるほど、ひどいオーディエンスだったんでしょうか。ナダルのカムバックはよかったかもしれませんが、大会のグダグダぶりは、もっとなんとかできなかったのかという落胆で終わってしまいました。
それから一つ思ったのは、ジョコビッチの件でもセルビアの大統領が「セルビアじゃなかったら」というような発言をしていたし、メドベデフも記者に「国籍の問題か」と問われてそれを否定してはいなかったことを踏まえると、テニスはやはり西欧の文化で、それ以外の文化圏から参加する選手にとってはアウェイ感は実際にあるのかな? という疑問でした。もちろん、一面的に捉えるべきものでもないでしょうけれど。どなたか、詳しい方がいらしたら、ぜひ教えてください。

いずれにしても、ジョコビッチもメドベデフも今後の大会で思いっきり活躍してほしいと願うばかりです。もちろん、錦織圭選手も大坂なおみ選手もそのほかの日本人選手も、のびのびとがんばってほしいです!