新しく古いティーポット
九十九里町最近、なんだか生活がマンネリ化していると感じる。そこで手っ取り早く楽しくなる方法として、買い物。なにかモノを買うという行為は、ハンティングと同じだとわたしは考えている。昔は衣食住すべてのものを自然から採ったり狩ったりしていたけれど、それがお店でお金を交換してくる方法に変わったのだと。だから人は、必要なものを買っていると同時に、それを狩る楽しみを味わっている。
このティーポットを狩りました
これはおそらく、ソ連時代のウクライナで作られたものだ。世界中のフリマサイトを覗いたら、同じ色・図柄のものをいくつか見つけることができた。ポロンネという場所で、リンゴ柄とこの配色を特徴として製造されていたようだ。ウズベキスタンのアンティークにもそっくりなオレンジ色の食器があるので、それと相互関係はあるに違いない。ちなみに後ろのガラスポットはしまおうと思ってハイターと重曹で茶渋を取ったら新品同様にきれいになったもの。
なぜわたしがソ連時代の食器に興味を持っているかというと、ハリルの実家にもそういうティーポットや茶碗がたくさんあったからだ。ハリルの祖父は共産主義を避けて旧ソ連のトルクメニスタンからイランへ移住した人だったので、その当時運んできた食器をパッマダイザ(ハリルの母)は譲り受けて使っているのだろう。クミシュテペで日常的に買える食器は中国製かトルコ製の安いものばかりだったので、ソ連のものは貴重だ。あくまでもイランの話だが。
小さめのポットは、夜に飲むお茶にぴったり。ハリルは食器棚に色どりが添えられたなどと言っていたが、食器棚は色味を抑えて渋くキメていたつもりなんだけど? でもたしかに、このポットが花を添えてくれた。
そしてイタリアンプリンを入れるためだけのこのお皿も買った。これはフランスのル・クルーゼのもの。サイズが完璧なのは、プリン型に合うものをネットで可能な限り探した成果だ。
このおままごとでしばらくは暮らしに楽しみが増えると思う。飽きたらまた何かを狩ろう。