一昨年と去年、ハリルは隣の空き地の地中に詰まった竹の根を大々的に掘り出した。ずっと「竹」と呼んでいるが、「笹」が正しいのかもしれない。たけのこが生えたということもないのだから。
詰まっていた根を取り除いた場所は、ハーブを植えた以外は、秋にライ麦やオーツ麦を撒いた。自然農では土の表面は裸であるべきでないということがなんとなく頭にあったのと、麦は緑肥になるということだったので、その二種類を撒いておいたのだ。
春になって、麦草の丈は急成長してきた。種を蒔いたあと全面を草でマルチングしたので、他の草はほぼ見当たらない、一面の麦畑となった。一つだけ、赤クローバーの種も一緒に撒かなかったことは後悔している(ので、最近少しだけ重ねて撒いてみた)。
麦の生えている地面は掘り返すと、土が柔らかくなっている。今年は、この麦の間にスイカやメロンを植えてみるつもりだ。
さて今日は、先日ハリルがさらに根を掘り出した、空き地の奥のスペースを作業した。根を取り除いてボコボコになっていた表面を何回かに分けて均し、畝を三列作り、畝の周りと間に緑肥(大麦)の種を撒いた。ここも、スイカ畑にする予定だ。
大麦の種はアマゾンで買ったもので、「農薬処理をしてあります」と書いてある。ライ麦もオーツ麦もそうだったので一つの疑問ではあるけれど、とりあえず今は緑肥として麦類を使ってみることが先決だ。今回は忘れずに赤クローバーの種も一緒に蒔いた。マメ科植物のクローバーは一度蒔くと、種が溢れて翌年からも自然に生える緑肥になってくれるそうだ。
その後、種を蒔いた場所に草マルチして、スイカの苗を植える場所の周りは、根を掘り起こした時に出る土の表面を乗せておいた。雑草の生えた土の表面は栄養があるらしいし、耕した表面を覆っておくことで雑草が生えない、猫がトイレにしないなどの利点がある。ガウシャンは、目印に置いた木の枝をさっそくおもちゃにしていた。
本当は、土の表面がすべて隠れるくらいに覆いたかったが、仕事の時間が来たので作業時間が足りなかった。もっと早起きしないと、春の畑仕事が間に合わなくなりそうだ。
こうやって根を掘り起こした後に出る、土の表面の塊を、畝の表面に置いた。
上は、先日じゃがいもを植えた畝。草で覆っている場所に21個の種いもが埋まっている。手前は、新しく耕して畝を少し長くした場所で、カバーしていなかったので秒でガウシャンのトイレとなった。明日にでも覆いたい。
大工事中
イチゴも厚く草マルチ
ルバーブは埋もれてしまったので、ここも草を刈ってマルチングが必要だろう。贅沢な種の撒き方をしたので、有用な草が余るほどあるのが幸いだ。
チューリップが咲き始めた
ブロッコリー、レタス、キャベツ順調(悪が忍び寄る)
悪いやつ! かわいいけど
畑で作業をしている間、うぐいすやほかの鳥たちの鳴き声が絶え間なく聴こえる。そばでは猫が跳ねたり、昼寝したりしている。うるさい車のエンジン音が聞こえることもない。春の九十九里は桃源郷のようだといつも思う。